ISO9001 Q&A
Q31 是正処置における、よく言われている「なぜ、なぜ、なぜ・・・」について説明してください。(10.2)
A なぜ、なぜ、なぜを繰り返すことは、ISOを意識せず、改善活動において一番大切なことです。
問題(クレーム、不適合など)が起こった時に、なぜ、なぜ、なぜ、を少なくとも3回以上、原因追求ができるようになると素晴らしい効果が現れます。
なかなかできないことですが、是正処置の大切さ、やり方を学ぶことができると、ISO導入の大きな成果が現れます。
また、その効果を確認することも大切です。ある企業さんでは、十分な是正処置を実施していましたが、何度も同じことが繰り返され、減少しませんでした。しかし、ISOを導入して初めて減少しました。是正処置の効果の確認を実施することで、成果のある是正処置ができたからです。ただ、この企業さんが従来から是正処置の仕組とその取組を行ってきたからできたことであって、普段から改善への努力を継続していないと、このような効果は期待できません。
(参考事例)
サービス業のFF社では、苦情の原因分析は実施してきましたが、苦情は減少せず、むしろ増加していました。その原因分析の内容を見ると、多くが、「忘れていた」、「認識していなかった」とあり、是正処置は、「忘れないように心がける」、「再教育を実施し、認識させた」というものでした。なぜ忘れたのか?なぜ認識していなかったのか?真の原因を発見しておらず、是正処置も効果のないものとなっていました。