ISO9001 Q&A 

Q14 責任と権限では、どのようなことに気をつけたらよいでしょうか?(5.3)

A 我が国では、この責任と権限の項目が、一番、苦手(課題)とするところです。ISO取得時、取得後も同じです。特に権限を委譲した際、責任も委譲してしまうような無責任なケースもあります。
 この課題は、ISO取得に際し、その欠陥が現れます。通常、業務がうまくいっている企業さんでは、特別ルール(文書化)を決めていなくても、責任と権限のことで大きな問題となるケースは、あまりありません。このような企業は、比較的ISOを導入しやすくなります。しかし、こうした場合でも、権限と責任を明確にするという作業を実施すると、今まで気が付かなかった課題が出てくるといったメリットもあります。
 なお、ISO取得に際してどの企業さんでも課題になるのは、この問題とコミュニケーション不足です。我が国の企業さんの特徴です。
(参考事例)

 サービス業の0社では、社長が営業部長、営業所長を兼ねていたため、技術部長は、社長が下位の職責(例えば営業所長)への指示の際、苦慮していました。しかし、ISO導入により、責任と権限が明確になり、社長にもはっきり話せるようになりました。