ISO9001構築のテクニック

9.3 マネジメントレビュー(その5 インプット:9.3.2)

 規格には、a)からf)までの項目がありますが、詳しく内容を解説すると下記のようになります。

a)前回までのマネジメントレビューの結果とった処置の状況

 よく忘れてしまうのが、この項目です。マネジメントレビューでの指示事項に対する責任者と期限を明確にすることがポイントです。

b)品質マネジメントシステムに関連する外部及び内部の課題の変化

c)次に示す傾向を含めた、品質マネジメントシステムのパフォーマンス及び有効性に関する情報

1)顧客満足及び密接に関連する利害関係者からのフィードバック      

 クレームだけでなく、顧客の声として9.1.2の注記を参照されると良いでしょう。*注記 顧客の受け止め方の監視には、例えば、顧客調査、提供した製品及びサービスに関する顧客からのフィードバック、顧客との会合、市場シェアの分析、顧客からの賛辞、補償請求及びディーラ報告が含まれ得る。

2)品質目標が満たされている程度

3)プロセスのパフォーマンス、並びに製品及びサービスの適合

 プロセスのパフォーマンス、不適合なアウトプットの管理(8.7)、製品及びサービスのリリース(8.6)の状況と思えば良いでしょう

4)不適合及び是正処置

5)監視及び測定の結果

6)監査の結果

 内部監査のみと理解されている企業さんもありますが、外部審査、顧客による2者監査も対象です。

7)外部提供者のパフォーマンス

d)資源の妥当性

e)リスク及び機会への取組みの有効性

f)改善の機会

g)改善のための提案
 通常、提案はなかなか出てこないものです。考える良い機会だと思います。